アメリカを代表する文化であるアメリカン・コミック（以下アメコミ）。
そんなアメコミの中でマーベルと並び有名とされる出版社がDCコミックスです。
スーパーマンにバットマンなど数々の名ヒーローを有し、現在はDCコミック原作ヒーローを映像化した『アクアマン』がまもなくレンタル開始！
ますます盛り上がりを魅せるDC作品の魅力はどこにあるのか？
そもそもDCって何？
DCとはDetective Comics――すなわち、『探偵・刑事マンガ』を意味する英単語です。
元々は1937年に創刊された出版物『Detective Comics』に由来するとされており、その後幾度かの会社合併・社名変更などの変遷を経て現在の略称――DCに定着しました。
とはいえ『探偵・刑事マンガ』といっても実際にそうした職歴のキャラがヒーローになる事はほぼなく、あくまで犯罪者と戦う・倒すことをコンセプトに名付けられたそうです。
強いて挙げるなら、元警察化学班所属の2代目ザ・フラッシュや『World’s Greatest Detective（世界最高の探偵）』とも呼ばれるバットマンがそれに近いのでしょうか……？
DC作品最新作『アクアマン』予約受付中！
海底に広がる巨大な帝国アトランティスを築いた海底人たちの王女を母に持ち、人間の血も引くアクアマンは、アーサー・カリーという名の人間として地上で育てられた。やがて、アトランティスが人類を征服しようと地上に攻め入り、アクアマンは、アトランティスとの戦いに身を投じていく。
DC作品を率いる二大巨頭
まずは何といってもこの二人、バットマンとスーパーマンが欠かせません。
DC作品に存在するヒーローたちの中でもずば抜けて高い知名度と戦闘力を誇る両者。
アメコミというジャンルは知らずとも、映画雑誌などで二人の名前を耳にした人も多いのではないでしょうか。
片や世間の闇に紛れ、犯罪者たちに苛烈な制裁と尋問を厭わないダークヒーロー。
片や人の善性を信じ、世の為平和の為日々尽くす超人ヒーロー。
一見対極に見える二人ですが、その根底に共通するのは人々を守る正義感。相反する形であろうとも、それぞれ人々の為戦う彼らの姿にこそ皆憧れ惹かれていくのでしょう。
なおそんな二人ですが、実は過去作品において一度対峙し、壮絶な戦いを繰り広げたことがあります。
平和のために戦う二人が何故ぶつかりあったのか、その結末は何をもたらしたのか？
その答えは、ぜひ『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』という作品を見て確かめてください。
勧善懲悪では割り切れない。ビターでシリアスな物語
ヒーローといえば勧善懲悪。こんなイメージを抱いてらっしゃる方もいるかもしれません。
善意をもって他人を救い、悪を為す者を懲らしめる――多くのヒーロー作品に見られる、一つのお約束と言えるでしょう。
しかしDC作品は違います。勧善懲悪こそ根底にありますが、それを為し全うする過程において、大きな闇が立ちはだかるのです。
例えば『ウォッチメン』という作品。
この作品では、超常の力を持つヒーロー達が集い一つの組織を結成して世界平和に貢献しようとするのですが、その先には国家権力という大きな壁がありました。
政府に利用され次第に世界情勢を緊張させていくヒーロー達。平和の為に戦ってる筈が、いつの間にか平和を脅かしてしまうという構図は何とも皮肉めいており、世の無常を感じずにおれません。
他にも『バットマン』では主人公の存在に固執するヴィラン（悪役）が度々街を危機に陥れたり、『スーパーマン』では主人公と同郷である人物と敵対する羽目になったり……
勧善懲悪では割り切れない展開の数々。
人間の愚行や世界の暗部と対峙した時、彼らヒーローはどうするのか？
こうした問いに対する彼らの行動と選択も、DC作品を語る上で欠かせないものだと言えます。
以上、DCコミックスに関する簡単な解説でした。
DC作品の魅力は伝わったでしょうか？
これをきっかけに、ほんの少しでも興味を持っていただけたのであれば幸いです。
現在も数々の映画作品が製作され続けるDC作品。これからもきっと、彼らは彼らの『正義』を示し続けてくれるのでしょう。
